https://naba-san.hatenablog.com/


NEC IX2015(2010)とhe.netによるIPv6トンネル入門

naba_san2010-02-02


表題の組み合わせでIPv6トンネルを掘る,IPv6上でEtherIPを動かしたいっ!」という,非常に邪な動機で頑張ったときの記録です。

【追記】
IX2015とfeel6(+認証用の適当なLinuxマシン)の組み合わせにおけるトンネル接続の実践記録については、2010年12月5日の記事をご参照下さい。

キーワード

IX2015

NEC製のVPNルーター。オークションなどで,中古で安く入手可能。
安価かつ業務用で高性能な為,その手の人には大人気。(但し,完全ノンサポート。)
http://www.nec.co.jp/ixseries/ix2k3k/Spec/hw-spec-old.html#ix2015

he.net
/48とか/64とかで,IPv6を気前よく払い出してくれる無料サービスを提供してくれるトコ

tunnelbroker.net

he.netが提供するIPv6トンネル。/48とか/64とか,タダでIPv6を気前よく払い出してくれる。
http://www.tunnelbroker.net/

IPv6

ggrks

tunnelbroker.netの登録と設定

tunnelbroker.netへの登録は,根気よく頑張ればできるかと思いますので,説明を省略します。
http://www.tunnelbroker.net/

トンネルを作成する際は,「Create Regular Tunnel」を選んで下さい。(IPv6で繋ぐだけなら,BGP Tunnelを作成する必要はありません。)

設定も,粘ればなんとかなるでしょう。(という事で説明を省略します。)

※追記 (2010/02/03)

IIJ系のプロバイダをお使いの方は気をつけて下さい。接続先に Tokyo JP を選ぶと,海を渡っての往復コースになるようです。
幾つか候補を選んで,PING応答時間やtracerouteの結果を参考に,どこを選ぶかを決めましょう

※更に追記 (2010/02/04)
Vectant系でも海外往復コースになるようです。この場合、どうせなら最初から海外を選んでおいた方が良いでしょうね。

tunnelbroker.netは,PING(ICMP)が帰ってこないアドレスをendpointに設定できません。該当するプロバイダは多く存在するかと思いますので,事前に確認してください。

IX2015の設定

トンネルの設定例を示します。

ipv6 route default Tunnel0.0
proxy-dns ipv6 enable

interface Tunnel0.0
  tunnel mode 6-over-4
  tunnel destination [Server IPv4 address]
  tunnel source [トンネル接続に使用するローカル ソース アドレス]
  no ip address
  ipv6 address [Client IPv6 address]/64
  no shutdown

斜体部は,登録時の情報を参照して下さい。(すべて「Tunnel Details」で確認できる情報です。)

これとは別で,インターフェースに対してルータ広告の設定を行う必要があります。以下のような設定になるはずです。

interface FastEthernet1/0.0
  description --- SW-HUB ---
  ip address [IPv4 ローカルアドレス]
  ip dhcp binding [IPv4 ローカルDHCP設定名]
  ipv6 address [Routed /64 からアドレスを1つ選ぶ]/64
  ipv6 nd ra enable
  ipv6 nd ra managed-config-flag
  ipv6 nd ra other-config-flag
  no shutdown

接続の確認

XPなりVistaなり7なりをIX2015に繋げば,とりあえず接続はできるはずです。

↑tunnelbrokerにPINGを投げてる様子。

ご注意

最後になりますが,これらの設定によって,変なトコに穴が開いたり,攻撃されたりしても関知しません。十二分に気をつけて設定して下さい。

設定へのご指摘や,接続報告など,コメントお待ちしています。